鬼無里古民家再生プロジェクト

2021年。鬼無里の松原地区にある古民家を
まめってぇ鬼無里が受け継ぐことになりました。
築年数推定150年を超えた、大きな農家民家です。

私たちのような小さなNPOが、このような大きな不動産を維持管理できるのか?
大変悩みましたが「鬼無里に150年存在した家を次の世代に残したい」という想いから、古民家再生に取り組む決心をしました。

ここからは古民家再生の記録画像です

2021年6月 改修前の状態(外観)

2021年4月 片づけ前の状態

上座敷と下座敷

処分するものを仕分け

中の間は仏間 奥にも部屋がある

茶の間は当時のまま

茶の間の奥の部屋

生活感が残る台所

2022年10月 片付け作業

全ての建具を取り外す

なかなか外れない立派なふすま

藁ぶき屋根の内側がわかる天井裏

古い藁や道具類でいっぱい

2階の一室も古道具などであふれています

煤と埃にまみれて片付け

埃まみれのまま休憩中

畳をはがして片付いた上座敷と下座敷

2階もここまできれいになりました


2022年11月 断熱改修工事

上座敷、下座敷、中の間、奥の間の4部屋を「断熱エリア」として
床、壁、天井裏に断熱材を施しました。
地元の「戸谷建設」の皆さんが、古い家の様子を見ながら、
私たちと相談しながら丁寧に工事を進めてくれています。

座敷の入側(いりかわ)は塞いでグラスウールで断熱

入側の外側も断熱してサイディングボードで塞ぎます


既存の床組みを補修。床下には調湿材を入れました。

床下の断熱材はポリスチレンフォームを使用

2022年12月 造り付け本棚の設置

鬼無里の杉材で造った本棚を搬入設置しました。
本をたくさん並べて「隠れ家図書館」にしたいです。

小田切電設で加工した本棚を搬入

入側を塞いで断熱したところに本棚を設置します

採寸通り一発でピッタリ納まりました

戸谷建設、小田切電設、まめってぇ鬼無里の協同作業

2023年1月 内装仕上げのワークショップ

1月21日(土)と22日(日)の二日間。
まめってぇ鬼無里を応援してくださる皆さんにお集まりいただき
ワークショップ形式で塗装などの内装仕上げを行いました。
お集まりいただいた皆様、ありがとうございます。

雪の中での障子貼り替え作業

塗装作業前に煤やほこりを丁寧に除去

床材は鬼無里のブナ材を利用。塗装前のサンダーかけ

杉材の本棚はオイルステインで塗装

本棚の色はウォルナットを選択

オイルステイン塗装には台所用のスポンジを活用

オイルステインで木目を生かした塗装

壁材は鬼無里のカラマツ材。鬼無里のえごま油で塗装

床材は鬼無里のブナ材。無色のウレタン塗装を選択

ウレタン塗装剤を薄めて使います

ウレタンを塗ることでブナ材の質感が生きました

2023年1月 本棚の塗装仕上げ

無垢の杉の本棚をオイルステイン塗装で仕上げました。
古い欄間は本棚の上に再利用しています。

塗装前

塗装後

2023年3月 珪藻土の左官作業

下座敷、中の間、奥の間の壁を補修し、
ワークショップ形式で珪藻土の左官作業を行いました。







自分たちで塗った壁は、何とも愛おしいです

2023年6月 入口に「きなさごこち」の看板がつきました

古民家の屋号を「きなさごこち」と名付けました。
里山の暮らしが体験できる心地よい場所になるといいなと思っています。

2024年1月 第二期工事が始まりました

土間の天井を落とし、築150年超えの茅葺屋根、梁、柱を「現し」にして観ていただこうと考えています。しっかりと養生して、天井裏に置かれた大量の丸太、板材、わら、カヤの撤去作業です。

しっかりと養生します
天井裏にはまだたくさんの藁が

藁を窓から投げる

大量の藁を運ぶ

まっ黒です

2024年2月 屋根裏の煤を払って、土間の天井を落としました

煤払い作業に続き、大工さんに入っていただいて土間の天井を落としました。
玄関を入るとすぐに、150年前の梁、柱、茅葺屋根を見ることができます。
再利用できそうな古材もたくさん出てきました。
天井に使われていた石膏ボードや化粧合板は廃棄です。

梁の下から煤落とし

梁の上から煤落とし

土間の天井を落とします

地元の大工さんのご協力で天井落としが完了しました